ベレス=マラガ・トラム

ベレス=マラガ・トラム
基本情報
スペインの旗 スペイン
所在地 ベレス=マラガ
種類 トラム
起点 パセオ・ラリオス駅
終点 エスパラナダ・デ・ラ・エスタシオン駅
駅数 12
開業 2006年10月
休止 2012年6月
運営者 トラベルサ
使用車両 CAF Urbos 2
路線諸元
軌間 1,435 mm
テンプレートを表示

ベレス=マラガ・トラム(スペイン語: Tranvía de Vélez-Málaga, 英語: Vélez-Málaga Tram)は、スペインアンダルシア州マラガ県ベレス=マラガトーレ・デル・マール海岸(英語版)を結んでいたトラム。延長距離は6.0km。2006年に運行を開始したが、わずか6年後の2012年に運行を休止した。

歴史

ベレス=マラガアンダルシア州マラガ県にある人口約8万人の町であり、夏季にはトーレ・デル・マール海岸(英語版)や旧市街などが観光客でにぎわう。アンダルシア州と欧州連合(EU)が建設資金を供出し、2003年に市内と海水浴場を結ぶ4.8kmの路線の建設を開始し、2006年10月11日に運行を開始した[1]ベレス=マラガの中心部には乗り入れておらず、乗客はベレス=マラガの郊外でバスからトラムに乗り継ぐ必要があった。開業と同時期にはベレス=マラガの中心部とトーレ・デル・マール海岸を結ぶ直行バスが運行を開始して乗客を奪われ、トラムの乗客数は2007年の890,000人から2011年には676,000人に減少した。2008年にはベレス=マラガ中心部への1.2kmの延伸工事が行われて6.0kmとなった。運行会社はベレス=マラガ市議会に対して運行資金援助を求めたが、市議会はこれを拒否。2011年の選挙で市議会の第1党となった国民党はトラムへの資金提供額を減らす選択をした。2012年6月4日には運行が休止された[2]

車両

シドニーで運行されている車両

車両にはCAF社製の現代的な超低床型車両Urbos 2の3編成が使用された。Urbos 2は5車体が連接された全長31mの車両で、車両価格は3編成で516万ユーロである。2012年にはベレス=マラガ・トラムの運行が休止されたためオーストラリアのシドニーにリースされ、2014年3月にメトロ・ライト・レールで運行を開始している[3]。メトロ・ライト・レールではCAF社からUrbos 3を購入予定であり、その際にUrbos 2はスペインに返却される予定である[4]。Urbos 2はビトリア=ガステイス・トラム(ビトリア=ガステイス)、メトロ・デ・セビリア(セビリア)、メトロセントロ・デ・セビリア(セビリア)、アンタルヤ・メトロ(トルコ・アンタルヤ)でも使用されている。

脚注

  1. ^ “El primer tranvía moderno andaluz entra en servicio en Vélez-Málaga” (Spanish). エル・パイス. (2006年10月12日). http://www.elpais.com/articulo/andalucia/primer/tranvia/moderno/andaluz/entra/servicio/Velez-Malaga/elpepiautand/20061012elpand_12/Tes/ 
  2. ^ “Velez-Malaga tram sank into oblivion”. EuroweeklyNews (EuroweeklyOnline). (2014年9月16日). https://www.euroweeklynews.com/news/axarquia-malaga-east/item/122816-velez-malaga-tram-sank-into-oblivion 2014年9月27日閲覧。 
  3. ^ Cabezas, Eugenio (2013年7月9日). “El tranvía de Vélez inicia su viaje a Sidney” (Spanish). SUR. 2014年9月26日閲覧。
  4. ^ “First new light rail vehicle on the tracks as customer trips pass 1.5 million”. Transport for NSW. 2014年7月23日閲覧。